レシピを作ろうとして「有塩バター指定なのに、家にあるのは無塩バターだけ」「逆に、無塩バター指定なのに有塩バターしかない」と困ることがありますよね。
結論からいうと、無塩バターと有塩バターは、塩分を調整すれば多くの料理やお菓子で代用できます。
無塩バターを有塩バターの代わりに使う場合は塩を足し、有塩バターを無塩バターの代わりに使う場合は、レシピに入れる塩を減らすのが基本です。
ただし、クッキーやケーキ、パンなどは塩分の影響を受けやすいため、料理よりも慎重に調整する必要があります。
この記事では、無塩バターと有塩バターの違いから、代用するときの塩の量、料理・お菓子・パンでの注意点まで分かりやすく解説します。
結論|無塩バターと有塩バターは代用できる

無塩バターと有塩バターは、基本的には代用できます。
覚えておきたいのは、次の2つです。
無塩バターを有塩バターの代わりに使うなら塩を足す。
有塩バターを無塩バターの代わりに使うなら、レシピの塩を減らす。
これだけ覚えておけば、多くの家庭料理では対応できます。
有塩バターには商品によって差がありますが、一般的には食塩が1〜2%程度含まれます。雪印メグミルクも有塩バターについて「食塩を1〜2%含む」と説明しており、同社の「雪印北海道バター」は100gあたり食塩相当量1.4gです。
そのため、無塩バター100gを有塩バターに近づける場合は、塩1〜1.5g前後から調整すると扱いやすいです。
ただし、料理とお菓子では考え方が少し違います。
炒め物やパスタなどは途中で味見ができるため調整しやすいですが、クッキーやケーキは焼いたあとに塩分を戻せません。
料理は味見しながら、お菓子やパンはレシピ全体の塩分を見ながら調整するのが失敗しにくい方法です。
無塩バターと有塩バターの違い

無塩バターと有塩バターは何が違う?
もっとも大きな違いは、製造時に食塩が加えられているかどうかです。
有塩バターは、生乳などから作られたバターに食塩が加えられています。
一方、無塩バターと呼ばれるものは、基本的に食塩を加えずに作られています。
そのため、無塩バターは塩味がなく、料理やお菓子全体の塩分を細かく調整しやすいのが特徴です。
一方の有塩バターは、そのままパンに塗ったり、炒め物に使ったりしたときに適度な塩味を感じやすくなります。
「無塩バター」と「食塩不使用バター」は同じ?
スーパーでは「無塩バター」ではなく「食塩不使用バター」と書かれていることがあります。
基本的には、同じものと考えて問題ありません。
ただし、「食塩不使用」はナトリウムが完全に0という意味ではありません。
原料の生乳にもともと含まれているナトリウムがわずかに残ることがあります。
たとえば雪印メグミルクの食塩不使用バターは、100gあたり食塩相当量0.01〜0.04gとされています。メーカーも、食塩は添加していないものの、生乳由来のナトリウムが含まれると説明しています。
「食塩不使用=食塩を添加していないバター」と考えると分かりやすいです。
無塩バターと有塩バターの違いを比較
| 比較項目 | 無塩・食塩不使用バター | 有塩バター |
|---|---|---|
| 食塩 | 基本的に添加なし | 添加されている |
| 味 | 素材の風味を感じやすい | 適度な塩味がある |
| 料理 | 味を調整しやすい | 手軽に使いやすい |
| お菓子 | レシピの塩分を管理しやすい | 塩分調整が必要な場合がある |
| パン | 配合を計算しやすい | レシピの塩との重複に注意 |
無塩と有塩でまったく別の食品というわけではなく、代用するときは「食塩分をどう調整するか」がポイントになります。
無塩バターを有塩バターの代わりにする方法

無塩バター100gに塩は何g入れる?
無塩バター100gを有塩バターに近づける場合は、まず塩1〜1.5g程度を目安にすると扱いやすいです。
実際の有塩バターの食塩相当量は商品によって異なります。
たとえば「雪印北海道バター」は100gあたり1.4gです。
そのため、市販の有塩バターに近づけたい場合は、無塩バター100g+塩約1.4gを一つの基準にできます。
ただし、家庭料理ではきっちり同じ味にする必要はありません。
塩を入れすぎると戻すのが難しいので、最初は少なめにしておく方が安心です。
バターの量別|加える塩の早見表
有塩バター100gあたり食塩相当量1.4gを基準にすると、次のようになります。
| 無塩バターの量 | 加える塩の目安 |
|---|---|
| 10g | 約0.14g |
| 20g | 約0.28g |
| 30g | 約0.42g |
| 50g | 約0.7g |
| 80g | 約1.12g |
| 100g | 約1.4g |
ただし、家庭用のキッチンスケールでは0.1g単位を量れないことがあります。
その場合は無理に正確な有塩バターを作ろうとせず、料理なら最後に味見して塩を足す方が簡単です。
塩を混ぜるタイミング
無塩バターに塩を直接混ぜる場合は、バターを常温に戻して柔らかくしてから混ぜると均一になじみやすくなります。
冷たいバターに粗い塩を混ぜると、一部分だけ塩辛くなることがあります。
お菓子作りでは、レシピで「室温に戻したバター」と指定されているなら、その状態で塩を混ぜると扱いやすいです。
一方、炒め物やパスタなどでは、事前に有塩バターを作る必要はありません。
無塩バターをそのまま使い、料理の最後に塩味を調整しても問題ありません。
塩を入れすぎたときの対処法
塩を入れすぎた場合は、無塩バターを追加して薄めるのが簡単です。
たとえば無塩バター50gに塩を入れすぎた場合は、さらに無塩バターを追加することで全体の塩分濃度を下げられます。
料理にすでに入れてしまった場合は、しょうゆやコンソメなど他の塩分のある調味料を減らして調整します。
お菓子の場合は焼いてから修正しにくいため、最初から少なめに入れることが大切です。
逆に、有塩バターを無塩バターの代わりにできる?

できます。
「無塩バター指定なのに有塩バターしかない」という場合も、基本的には有塩バターを使えます。
ただし、有塩バターにはすでに塩が含まれているため、レシピに別途「塩」が書かれている場合は、その量を減らす必要があります。
基本はレシピの塩を減らせばOK
たとえば、バター100g・塩1.5gというレシピがあり、有塩バター100gを使うとします。
仮に使用する有塩バターに100gあたり1.4gの食塩相当量が含まれているなら、バターだけでほぼ必要量の塩が入ることになります。
この場合は、レシピに書かれている塩を大幅に減らす、または入れないという考え方ができます。
「バターの塩+レシピの塩」で考えることがポイントです。
どれくらい塩を減らす?
一番確実なのは、使用するバターのパッケージに書かれている「食塩相当量」を確認することです。
有塩バター100gに食塩相当量1.4gと書かれている場合、50gなら約0.7g、80gなら約1.12g、100gなら約1.4gの塩が含まれる計算になります。
レシピに別途塩がある場合は、その分を差し引いて考えます。
有塩バターで代用すると味や仕上がりは変わる?
料理では、大きな違いが出ないことも多いです。
むしろ、塩味が加わることでおいしく感じる料理もあります。
一方、お菓子ではバターを多く使うほど塩味が目立ちやすくなります。
特にクッキー、パイ、フィナンシェ、バターケーキ、バタークリームなどはバターの使用量が多いため、塩分差が味に出やすくなります。
食感については、単純に有塩か無塩かだけで必ず大きく変わるわけではありませんが、レシピ全体の配合や水分量、バターの扱い方によって仕上がりは変わります。
料理で代用するときのポイント

炒め物・ソテー
炒め物やソテーなら、無塩バターでも有塩バターでも比較的代用しやすいです。
無塩バターを使う場合は、調理後に味見をして塩を足せば十分対応できます。
有塩バターを使う場合は、最初から塩を加えすぎないようにしましょう。
しょうゆやコンソメ、ベーコン、チーズなどを使う料理では、これらにも塩分があるため特に注意します。
トースト
トーストなら、無塩バターに少量の塩を振るだけでも有塩バターに近い味になります。
バターそのものに塩を混ぜ込まなくても、パンに塗ったあとにほんの少し塩を振る方法でも構いません。
ただし、粗い塩を大量に振ると塩味にムラが出やすいので、細かい塩を少量使うのがおすすめです。
パスタ・ソース
パスタやソースは、バター以外にも塩分のある材料を使うことが多いため、バターだけで塩分を決めない方が失敗しにくいです。
無塩バターなら最後に塩を足し、有塩バターなら他の調味料を少し控えると調整しやすくなります。
料理では「バターを有塩に変える」より「料理全体の塩分を合わせる」と考える方が簡単です。
お菓子作りでは代用できる?

お菓子でも代用できますが、料理より慎重に調整する必要があります。
製菓レシピでは、食塩不使用バターを指定しているものも多くあります。
クッキーなら代用できる?
クッキーでも、有塩バターと無塩バターは代用できます。
ただし、バターの割合が高いクッキーほど塩味を感じやすくなります。
無塩バター指定のレシピに有塩バターを使う場合は、材料に塩が入っていれば減らすか省きます。
逆に、有塩バター指定なのに無塩バターしかない場合は、少量の塩を加えれば近づけられます。
塩味がアクセントになるクッキーもありますが、初めて作るレシピでは控えめにする方が安全です。
ケーキなら代用できる?
パウンドケーキやマドレーヌなどでも代用は可能です。
ただし、バターの使用量が多いレシピでは、塩分の違いが味に反映されやすくなります。
レシピが食塩不使用バターを指定している場合は、できればその指定に合わせた方が安定します。
どうしても有塩バターを使う場合は、レシピ中の塩を減らして調整しましょう。
パイ・バタークリームは特に注意
パイやバタークリームは、バターそのものの味を強く感じるため、塩分差が目立ちやすい料理です。
特にバタークリームは加熱後に味を調整する料理ではないため、塩味が強くなりすぎると修正しにくくなります。
失敗したくない場合は、指定されたバターを使う方が安心です。
レシピに塩がある場合の調整方法
レシピに「塩1g」などと書かれている場合、有塩バターを使うならバターに含まれる塩を考慮します。
たとえば有塩バター50gに食塩相当量約0.7gが含まれているなら、レシピの塩1gをそのまま入れると合計約1.7gになります。
この場合は、追加する塩を減らします。
パン作りで代用するときは注意

パンでは、料理や一般的なお菓子よりも塩分を慎重に考えた方が安心です。
パンではバターだけでなく全体の塩分を見る
パン作りの塩は、味だけでなく生地作りにも関わります。
そのため、「無塩バター100gだから塩を足す」という考え方だけではなく、レシピ全体に何gの塩が入るのかを見ることが大切です。
有塩バターを使う場合の調整
無塩バター指定のパンレシピに有塩バターを使う場合は、有塩バターに含まれる食塩相当量を確認し、その分だけレシピ中の塩を減らします。
初めて作るパンや、失敗したくないレシピでは、指定どおりのバターを使う方が安心です。
無塩バターに加える塩は何を使えばいい?

精製塩が使いやすい
無塩バターに塩を加えるなら、粒が細かく味にクセの少ない塩が使いやすいです。
特にお菓子作りでは、塩が一部分に固まらないことが重要です。
細かい塩ならバターにもなじみやすく、量も調整しやすくなります。
岩塩・天然塩でも代用できる?
岩塩や天然塩でも使えます。
ただし、粒が大きいものはバターになじみにくく、食べたときに一部分だけ強い塩味を感じることがあります。
料理の風味付けとして使うなら問題ありませんが、お菓子で均一な仕上がりを求める場合は、細かく砕いてから使う方が安心です。
また、塩は種類によって小さじ1杯あたりの重さが異なります。
少量の塩を量る場合は、容量より重さで考える方が正確です。
レシピに「バター」とだけ書いてあるときはどっち?

レシピによっては「無塩バター」「有塩バター」と書かれず、単に「バター」とだけ書かれている場合があります。
この場合は、料理の種類と他の材料を見ると判断しやすくなります。
料理の場合
炒め物やソースなど、あとから味見できる料理なら、無塩でも有塩でも大きな問題にならないことが多いです。
無塩バターを使った場合は塩を追加し、有塩バターなら他の調味料を少し控えます。
お菓子の場合
お菓子の場合は、材料欄に別途「塩」があるか確認しましょう。
塩が別に指定されているなら、食塩不使用バターを想定している可能性があります。
迷ったときの判断方法
迷ったら、次の順番で確認すると分かりやすいです。
- レシピに有塩・無塩の指定があるか
- 材料欄に別途「塩」があるか
- バターを大量に使うレシピか
- あとから味見できる料理か
料理なら調整しやすいですが、お菓子やパンは指定に合わせるほど失敗しにくくなります。
無塩バターと有塩バターの代用でよくある質問

無塩バターに塩を入れず、そのまま使ってもいい?
料理なら、そのまま使えることが多いです。
味が薄ければ最後に塩を足せば問題ありません。
ただし、有塩バターの塩味を前提にした料理では、少し物足りなく感じることがあります。
無塩バター+塩は保存できる?
保存はできます。
塩を混ぜたあとはラップや密閉容器に入れて冷蔵保存しましょう。
ただし、手作りしたものを長期保存する目的で大量に作るより、必要な分だけ作る方が扱いやすいです。
市販の有塩バターとまったく同じ味になる?
完全に同じにはなりません。
市販のバターは商品ごとに塩分量が異なるうえ、製造工程で均一に塩が混ざっています。
家庭で無塩バターに塩を混ぜる方法は、あくまで「近づける」方法と考えましょう。
子ども向け料理でも使える?
使えますが、塩の入れすぎには注意しましょう。
無塩バターをそのまま使い、料理全体で必要な分だけ塩味をつける方が調整しやすいです。
マーガリンでもバターの代用になる?
料理によっては代用できますが、バターとマーガリンは原料や風味、口どけが異なります。
バターは乳脂肪を主原料とし、マーガリンは主に植物油脂を原料としているため、同じ仕上がりにはならないと考えた方がよいでしょう。
まとめ|無塩バターと有塩バターは塩分を調整すれば代用できる

無塩バターと有塩バターは、塩分を調整すれば多くの料理やお菓子で代用できます。
無塩バターしかない場合は塩を少量加え、有塩バターしかない場合はレシピに加える塩を減らすのが基本です。
市販の有塩バターの一例では、100gあたり食塩相当量1.4gなので、無塩バター100gに塩約1.4gを加えると一つの目安になります。
ただし、商品によって塩分量は異なるため、正確に合わせたい場合はパッケージの「食塩相当量」を確認してください。
料理なら味見しながら調整しやすい一方、クッキー・ケーキ・パイ・パンなどは塩分の違いが仕上がりに影響しやすくなります。
迷ったときは「バターだけ」ではなく、レシピ全体にどれくらい塩が入るかを見ることが大切です。
これを覚えておけば、「家に指定のバターがない」というときでも慌てず対応できます。

